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ヤリたくてもヤっちゃダメ!日本と違う海外の意外な「ルール」

日本では国や自治体によって、さまざまな「ルール」が定められています。法律はもちろんのこと、地域ならではの守らなければいけないことがありますよね。

しかし国外に目を向けると、日本人から見たら考えられないようなルールが決まっている国もあります。ついついやりたくなっちゃうけどやってはいけないような、日本ではOKでも海外ではNG…なんてケースも珍しくありません。

そこで今回は世界に目を向けて、実際に存在する、または過去に存在した「日本と違う海外の意外なルール」についてご紹介していきます。

※本記事は新型コロナウイルス感染拡大時のお出かけを推奨するものではありません。新型コロナウィルスの海外渡航・入国情報および各施設の公式情報を必ずご確認ください。

ポケモンのカードの持ち込みはNG?/サウジアラビア

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皆さんは「ポケモン」は好きですか?2016年に、スマホアプリ「ポケモンGO」が社会現象になりましたよね。世界的にもブームを巻き起こし、あらためてポケモンの認知度を高めたといっても過言ではありません。

しかし実は、厳格なイスラム教国であるサウジアラビアでは、「ポケモンのカードゲームが禁止」されています。カードの持ち込み自体、認められていません。

アメリカのCNNの報道によれば、同国の最高権威に位置付けられる聖職者団体の高位聖職者協議会がファトウ(宗教令)「21758番」をいまから約20年ほど前に出して、ポケモンを禁じているとのこと。

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「ポケモンGO」の盛り上がりを受けて、高位聖職者協議会がどのような見解を示すかがCNNのニュースでは本題として扱われていました。

しかしながら、ポケモンがサウジアラビアで禁止される理由には、ある意味で筋が通っているといえるかもしれません。

  • イスラム教で禁止されている偶像崇拝につながる
  • キャラクターが進化する設定が進化論を否定するイスラム教にそぐわない
  • 神道やユダヤ教のダビデの星のような異宗教の世界観を連想させる

このような理由から、サウジアラビアでは禁止されているのだとか。逆に考えると、子ども向けだと思われがちなポケモンの世界観は、意外に深いのかもしれませんね。

動物も駐車料金が必要?/アメリカ・フロリダ州

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アメリカ合衆国は、州ごとに独自の州法が存在しており、アメリカで生活する人たちに大きな影響を与えています。

例えば、「消費税(アメリカでは小売売上税)」も州によって異なるのだとか。モンタナ州やオレゴン州、デラウェア州では消費税が0%ですが、州によっては10%近くの消費税が発生するところも少なくありません。

また、免許を取得できる年齢も州によって違いがあります。このようにアメリカの州法は実にさまざまですが、なかにはユニークな事例の宝庫で、どこを切り取っても突っ込みどころが満載です。

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例えば、アメリカ東海岸の最南端にあるフロリダ半島を中心としたフロリダ州には、「象などの動物を駐車場のメーターにつなぐ場合、駐車料金を払わなければいけない」という州法があるのだとか。

この州法はマイアミのビーチ開発の過程で、観光客を楽しませるために路上に動物がアトラクションとして盛んに展示された歴史に由来しているとの話。

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ためになる見世物もあれば、ワニ同士に喧嘩させるような残虐な見世物もあったそう。この時代に動物から駐車料金を徴収する州法が生まれて、その州法がいまでも生き残っているのですね。

他にもジョージア州ではフライドチキンをナイフとフォークで食べてはいけなかったり、アリゾナ州ではロバが浴槽内で寝ることが禁止だったり。実にさまざまな州法が存在するみたいです。

女性の金歯は禁止?/トルクメニスタン

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まずはトルクメニスタンの不思議なルールについて。そもそも皆さんは、トルクメニスタンという国を知っていますか?中央アジアにある一国で、場所は中華人民共和国の西側に位置しています。

日本から見たら中国西部にあるタクラマカン砂漠を越え、タジキスタンやウズベキスタンを越えた、さらに先にあるカスピ海に面した国です。

もともとはソ連に所属していましたが、1991年にソ連が解体してから独立しました。

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そのタジキスタンに昔、サパルムラト・ニヤゾフという初代大統領(2006年に死去)がいました。

この大統領は悪法を立て続けにつくった人として歴史に名を残しており、例えばそのなかには「女性の金歯禁止」があります。

守田則夫『世界のとんでも法律集』(中央公論新社)によれば、これは女性に金歯が似合わないと思ったニヤゾフのほぼ独断で決まったのだとか。

ほかにもオペラやバレエ、サーカスなどを禁止したり、田舎の図書館と病院の廃止を命令したり、圧制政治を行っていました。

その後、ニヤゾフ時代に副首相を務めていたグルバングル・ベルディムハメドフが次期大統領になると、「女性の金歯禁止」は廃止に。

とはいえ人権NGOであるヒューマン・ライツ・ウォッチ(HRW)の「ワールドレポート2019」によると、トルクメニスタンを抑圧的に統治されている国のひとつとしてあげています。

最近では、ベルディムハメドフ大統領が自分の息子を副首相の座に就けたとニュースがありました。日本にはなじみの薄い国ですが、ある意味で大注目の国家といえるかもしれません。

バケツの水を放置すると罰せられる?/シンガポール

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日本からも近いシンガポール。東南アジア旅行の渡航先のひとつとして人気ですよね。ただ、このシンガポールはユニークな法律や条例がたくさんある国としても知られています。

例えば、日本テレビ『世界一受けたい授業』でも放送されていましたが、シンガポールでは「水の入ったバケツを放置するのは禁止」です。万が一、水入りのバケツを置いていると法律で罰せられるのだとか。

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シンガポールは写真だけで見ると清潔でクールな印象がありますが、行けば分かるとおり熱帯雨林気候のど真ん中です。

ほぼ赤道直下のため、マラリアやデング熱が社会問題となっていて、その「運び屋」である蚊の繁殖を助長してしまう理由から上述のような法律が決まっているみたいですね。

チューインガムは法律違反?/シンガポール

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他にも有名な例は「チューインガムの禁止」があります。チューインガム自体がシンガポールでは違法で、その違法な食べ物を悪質な形で輸入すると罰金と実刑が科せられます。

チューインガムをポイ捨てすると罰則、というわけではありません。持ち込む時点で罰金の対象になるのです。

以前、シンガポールではチューインガムを公共施設などに貼り付けるイタズラが発生していました。

しまいには電車のドアのセンサーに付けて誤作動を起こさせるといった、いきすぎた行動まで発展したため、チューインガムが禁止されていったという背景があります。

普通の旅行者であれば入国審査の前にガムを捨てるチャンスもありますが、楽しい気分でシンガポールに訪れ、罰金を科せられたら笑いごとでは済みません。あらかじめ旅行で訪れる際には注意しておきたいですね。

鳥取砂丘の砂は持ち帰ってはいけない/日本

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最後は日本の意外なルールから。鳥取県を代表する観光地のひとつ鳥取砂丘では、「砂を持ち帰ることが禁止」されています。

鳥取市によると鳥取砂丘は「自然公園法」によって保護されており、たくさんある砂だからといって採取することは絶対にしてはいけません。

自然公園法とは

<優れた自然の風景地を保護するとともに、その利用の増進を図ることにより、国民の保健、休養及び教化に資するとともに、生物の多様性の確保に寄与することを目的とする。>(自然公園法より引用)

といった内容で、法律の対象は国立公園国定公園、および都道府県立自然公園を含むみたいですね。

鳥取砂丘は国立公園の一部です。京都府北部の日本海側にある丹後半島の海岸から、兵庫県の日本海側の海岸を通って、鳥取県の鳥取砂丘に至るまでが山陰海岸国立公園に指定されています。

まさにこの国立公園を守る法律を破る形になるので、行為の悪質さに応じて、6カ月以下の懲役または50万円以下の罰金に処されるみたいです。

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さらに地元の条例として「日本一の鳥取砂丘を守り育てる条例」もあり、こちらは主にポイ捨てなどを禁止した内容ですが罰則は、5万円以下の過料と定められています。

あの広大な鳥取砂丘も川や港の整備によって砂の供給が減り、砂丘が浸食されている現状があるみたいです。

その危機的な状況を考えれば、間違っても砂を拾って帰ろうとの発想にはならないはず。そして、お土産としても砂は売っていますので、どうしても持ち帰りたい場合は砂を購入したいですね。

法律や条例に「なんでそうなるの?」と理不尽さを感じた瞬間もあるかもしれません。とはいえそれらのルールは、同じ場所に暮らす人間が決めた以上、どこか根っこの部分で納得のいく、あるいは筋が通っていることではないでしょうか。

新型コロナウイルスが終息し、世界へ旅に出かけられるようになったときには、その国のルールを改めて認識してみてはいかがでしょうか。きっと成立の過程にその国・地域らしさが感じられるはずですよ。