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VR活用で街、オフィスづくりが進化–パナソニック「汐留サイバードーム」大幅リニューアル

パナソニック ライフソリューションズ社は、VR技術を使って実寸大、立体で体感を支援する等大立体投影装置「汐留サイバードーム」をリニューアルした。1.5倍の解像度と輝度を実現し、その場にいるような超リアルな没入感が得られる

汐留サイバードームは、2003年にオープン。 まちづくりや建築物の完成図を事前に可視化することで、合意形成を促すツールとして活用されており、これまで1700件以上の実績を誇る。

 PC、ダブレット端末、HMD(ヘッドマウントディスプレイ)、ARゴーグルなどさまざまなコンテンツでのユーザーインターフェースを提供しており、パナソニックとパートナー事業者、自治体が手掛けたスマートシティ「Fujisawa SST」(神奈川県藤沢市)や「Tsunashima SST」(神奈川県横浜市)でも活用されたという。

 従来は、1400×1050ピクセルのプロジェクター「TH-D7700」を18台使って投影していたが、リニューアル後は1920×1200ピクセルのレーザープロジェクター「PT-RZ21K」9台で稼働。台数は半減したが、高解像度、高輝度モデルへ交換することで、解像度、輝度ともに従来比1.5倍を実現している。

プロジェクターの前に偏光フィルターをつけ対応していた3Dも、右目用、左目用の画像を高速に切り替えて表示し、メガネが左右それぞれの視界を相互に遮ることで生み出すアクティブシャッター方式に変更。残像を抑え、明るい3D映像を再現する。

 今後は、オフィスやスポーツ、商業施設における空間設計コンサルティングや運営時における実際の施設活用状況を把握した上で、より良いメンテナンスや改修支援をするなど、運営コンサルティングへもビジネスを展開していく予定。イベント時のライトアップやプロジェクションマッピングの演出状況などを可視化し、効率的な運営をサポートする。

 実際に体験してみると、目の前にドーム型スクリーンが広がり、高い没入感が得られた。街を見下ろした画像から街路へと視点が動いていく様子など、飛んでいるような浮遊感を感じる体験ができる。

 広さを体感できることに加え、照明の数や向きなども再現でき、オフィスやスタジアムといった施設設計の活用にも最適だ。見上げる、見下ろすといったVRならではの動きにも対応する。

 今後は、VRコンテンツだけでなく、4K、8Kの高解像度な2D、3Dの360映像、パノラマ静止画像を投影できる強みをいかし、観光、エンターテインメント分野や、オフィス 、スポーツ、商業施設など幅広いビジネス展開を目指していくとしている。

参照:CNET JAPANより