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<後編>進化する未来の働き方〜フリーランス実態調査2021〜

自由業系フリーワーカー増加の考察① 


主夫・主婦がフリーランスとして活躍

自由業系フリーワーカーの昨年と比較し、250万人増加している。その中でも、「主夫・主婦で ある」と回答した人は昨年より17%増加した。

自由業系フリーワーカー増加の考察① 


主夫・主婦がフリーランスとして活躍

1週間に働く時間を見てみると、「10 時間未満」との回答も昨年より27% 増加した。このことから、ちょっとし たすきま時間を活用しながら働く主 婦・主夫が増加していることがわか る。

※質問内容は「通常、週にどの程度の時間、「雇用によらない自由な働き方」をしているか教えてください。」

(単一回答) 数値は四捨五入しているため、合計が100%になるとは限らない。

自由業系フリーワーカー増加の考察② 


自由業系フリーワーカーの職種の変化

自由業系フリーワーカーは昨年と比較して職種 に変化がでている。昨年よりも割合が大きく増え ている職種は、「事務(昨年比+10.6%)」「店舗接客(昨年比+4.4%)」「マーケティング(昨年比 +3.4%)」である。

事務や店舗接客をする人の増加は、コロナ禍で 仕事に復帰した主夫・主婦が増加したことが要因 だと考えられる。新型コロナウイルスの影響により、接客が必要な店舗の休業が続く中でも「店舗接客」を仕事とする人が増加したのが特徴である。

自営業系独立オーナー増加の考察


会社に頼らない働き方を選択する人の増加

自営業系独立オーナーの数は、昨年と比較して255万人増加している。経済規模も昨年から約9兆円増加しており、フリーランスの4つのタイプの中で 最も大きく伸びていることがわかる。
自営業系独立オーナーが増加したのは、新型コロナウイルス感染拡大防止のための在宅勤務の影響により、 働き方を見直した結果、独立した人が増加したからだと考えられる。

※「フリーランス実態調査 2020(2020年2月発表)・2021(2021年2月発表)」に基づく。

自営業系独立オーナー増加の考察2


プロフェッショナルなスキルを持つ自営業系独立オーナーの増加

会社に頼らず生きる」ということを目的に フリーランスになる人が増加しているため、自営業系独立オーナーはプロフェッショナルなスキルを持つ人が増加している。職種別に細かくみてみると、自営業系独立オーナーで経営企画をしている人は昨年と比較して9.2%増加、営業をしている人は8%増加した。

※質問内容は「あなたが行っている職業について『雇用によらない働き方』で行っている職種にあてはまるものを以下からすべて選んでください。」(複数回答可)

自営業系独立オーナー増加の考察2


プロフェッショナルなスキルを持つ自営業系独立オーナーの増加

「平均年間報酬額」をみると昨年と比較して2.9万円減少しているが、これは新型コロナウイルスの影響による一時的なもので、プロフェッショナルが増加している自営業系独立オーナーの報酬額は今後増加していくと考えられる。 

フリーランスの働き方


自由な働き方の満足度

フリーランスの仕事についてノンフリーランスよりも前向きに捉えていることがわかった。特に時間や場所にしばられることの少ないフリーランスは「ライフスタイルに合っている」と回答する人が7割ほどになった。

自由な働き方の障壁 


収入や仕事獲得の面で安定しない点が大きな障壁となっている。

フリーランスの仕事を通して得た年間報酬額


副業系すきまワーカーは年収10万円以下が過半数を占めるが、自営業系独立オーナーの年収400万円以上が最も多い。

仕事を探す経路


昨年と比較し、「人脈」を通じて仕事を探す割合が減少しているのに対し、シェアリングプラットフォームやクラウドソーシング、エージェントサービス、といった オンラインのサービスを利用して仕事を探す人は増加している。

マネジメント経験


フリーランスのほうがノンフリーランスより過去にマネジメント経験をしたことのある人が多い。

フリーランスの年齢


副業・複業ワーカーは若年層が中心となっており、自営業系独立オーナーは50代以上が中心となっている。

フリーランスになったきっかけ 


収入面だけでなく、自身の働き方を変えるためにフリーランスになったという回答が目立った。

フリーランスとして週に活動する時間


副業・複業ワーカー䛿週に10時間未満という人が多い。 

調査のまとめ:フリーランスの働き方


仕事の探し方に変化 

昨年と比較し、仕事䛾探す方法を「人脈」と回答した人はわずかに減少し、「エージェントサービス」などを使用している人が 増加している。人材系サービスの増加により人脈に頼らない仕事の探し方が広まったと考えられる。また、新型コロナウイ ルスの影響で家で過ごすことが多かったからか、シェアリングサービスやクラウドソーシングといったオンラインでの仕事探しも増加している。 

働き方への満足度が高いが、課題も 

ノンフリーランスと比較し、時間や場所にとらわれない働き方ができるフリーランスは「仕事が自分のライフスタイルに合っている」という回答が7割近くになるなど、働き方への満足度が高いことがわかった。その一方、収入の安定など課題も抱えている。 

ポジティブな理由でフリーランスを選択する人が多い 

フリーランスになる理由として大半を占めるのが「収入の拡大のため」「時間・場所にとらわれない働き方をするため」「自己実現のため」といったもので、フリーランスへのイメージがポジティブになっていることがわかった。 

働く時間が短くなった 

週に働く時間は、自営業系独立オーナー以外は半数以上が「10時間未満」と回答していることから、短いすきま時間でフ リーランスとして活動している人が大半であることがわかる。また、働く時間と年収は連動しており、働く時間が長い自営業 系独立オーナーは年収も高くなっている。

フリーランスの未来


今後の働き方

副業をしてみたいと考えるノンフリーランスが67%、今後もフリーランスの働き方を続けたいと回答した人が52%と、今後もフリーランスはさらに増加すると考えられる。

フリーランスのイメージは? 


「保障面などの不安な点もあるがフリーランスとしての働き方に興味がある」といった考えを持つ人が多いことがわかった。

参照:「【ランサーズ】フリーランス実態調査2021」より